イドラ島ならではの魅力
イドラ島はサロニコス湾に浮かぶ面積約50km²の岩の島です。この島らしさをつくっているのは、主に3つ。車の乗り入れ禁止、建築物の保護、そして18〜19世紀の石造りの邸宅が囲むコンパクトな港です。1821年のギリシャ独立戦争では、イドラの船主の家系が資金面でも海上でも戦いを支えました。その後、商船団は力を失いましたが、島には海の記憶が残り、芸術家や作家が集まる場所になりました。1960年代にはレナード・コーエンが暮らし、ヘンリー・ミラーがイドラ島について書き、パトリック・リー・ファーマーもたびたび訪れています。
行き方
高速船(フライングキャット/フライングドルフィン)
ピレウスからイドラ島まで約90分。片道は30〜40ユーロが目安で、夏は便が多く、オフシーズンは少なくなります。ヘレニック・シーウェイズやアルファ・ラインズなどが運航しています。
通常のフェリー
日帰りにはあまり向きません。所要時間は約3〜4時間で、その日のうちに戻る人よりも、島に泊まる人に適しています。
ピレウス港での乗り場
サロニコス湾行きの船は、たいていE8またはE9ゲートから出ます。地下鉄1号線でピレウスまで行き、ゲートによって徒歩8〜12分ほどです。
予約方法
船会社のサイト、またはフェリーチケットの予約サイトから予約できます。夏と週末は、帰りの便も事前に予約しておきましょう。
🚫 車は走らない島
島内の移動のしくみ
イドラ島には、車やバイクの通常の往来はありません。例外は主に自治体や緊急時の用途だけです。旅行者の移動手段はシンプルです。
- ロバとラバ — 港から家やホテルまで、荷物や貨物を運びます。
- わずかな業務用車両 — 消防、医療、清掃、公共の用途に使われます。
- 水上タクシー — 港からビーチや離れた場所まで運んでくれる小さなボートです。
- 徒歩 — ほとんどの旅行者にとって、メインの移動手段です。
違いにはすぐ気づきます。港で聞こえるのはエンジンの音ではなく、ボートの音、人の話し声、石畳を歩く足音、そして荷役動物のひづめの音です。
🏘️ イドラの町(港)
- 石造りの新古典主義の邸宅 — 18〜19世紀に船長たちが建てたものです。
- 聖母被昇天大聖堂 — 港のはずれにあり、ドーム、鐘楼、小さな宗教美術館があります。
- ラザロス・クンドゥリオティス邸 — 独立戦争時代の名家の歴史ある邸宅で、現在は博物館になっています。
- 歴史文書館博物館 — 1821年のイドラ島の役割と、島の海の歴史を紹介しています。
- 大砲 — 港の入り口に並ぶ青銅の大砲で、1821年を記念するものです。
- カフェとタベルナ — 港沿いにずらりと並びます。観光客向けの価格ですが、コーヒー1杯ならこの景色にはそれだけの価値があります。
🏊 イドラ島で泳ぐ
イドラ島に広い砂浜はありません。泳ぐのは主に岩場や小さなプラットフォーム、石ころの入り江です。水はきれいですが、滑らない靴が必要です。
スピリア+ヒドロネッタ(港のそばの海水浴場)
港から徒歩5分の、プラットフォームと岩場です。別の交通手段なしで気軽に泳げますが、夏は混み合います。
ヴリホス+ヴリホス・プラケス
町の西へ海沿いに歩いて30〜40分、水上タクシーなら数分です。タベルナのある石ころのビーチで、港のそばよりたいてい静かです。
カミニ
西へ徒歩20分ほどの小さな集落です。タベルナがあり、岩場から泳げる場所もあります。
マンドラキ
港から東へ徒歩15分。小さな砂浜があり、家族連れにも向いています。
🎨 イドラ島のアーティストコロニー
1960年代から、イドラ島は作家、音楽家、美術家たちと結びついてきました。ロマンチックな神話のように語る必要はありません。路地を少し歩けば、静けさと光、そして街から離れた距離を求める人々をこの場所が引きつける理由がわかります。
- レナード・コーエン — 1960年代から、イドラの町を見下ろす丘の上の家に住んでいました。家はよく知られていますが、今も個人所有です。
- ヘンリー・ミラーは、著書『マルーシの巨像』でイドラ島について書いています。
- DESTE財団プロジェクトスペース(旧屠殺場) — かつての市営屠殺場で毎年開かれる現代アートの展覧会で、夏のみの開催です。無料です。
- イドラ美術学校 — 夏のプログラムやワークショップを開催しています(時期によります)。
- ギャラリーと書店 — 多くは港のまわりと、港から最初の路地沿いにあります。
📊 ひと目でわかるイドラ島
約90分
ピレウスからの高速船。夏は便数が増えます。
50km²
島の面積。人口は通年で約2,000人です。
1821
イドラ島と独立戦争、そしてその海運での役割を結びつける年です。
車0台
旅行者の移動は、徒歩、水上タクシー、荷物を運ぶ荷役動物です。
🍴 食事ができる場所
- 港のタベルナ — 立地のぶん、やや高めです。1人€30〜€45。
- 裏通りのタベルナ — 静かで、少し安いことが多いです。1人€25〜€35。
- ヴリホスとカミニ — 泳げる場所の近くにある海沿いのタベルナで、魚料理が中心です。€25〜€40。
- パン屋と小さな食料品店 — 手早い食事やピクニックに。1人€5〜€10。
- Mediterraneo、Sunset、Omilos — 景色を楽しみながら食事やドリンクができる、高めの選択肢です。1人€50〜€80以上。
📅 現実的な1日のプラン
アテネから7〜8時間のイドラ島
- 08:30:ピレウスから高速船でイドラ島へ。
- 10:00:イドラ島に到着。港でコーヒー(€4〜€6)。
- 10:30〜12:00:港を歩き、クンドゥリオティス邸か歴史文書館のどちらか1つの博物館を見学。
- 12:00〜14:00:カミニ(徒歩20分)かヴリホス(徒歩40分)まで歩きます。海水浴をして、海沿いのタベルナで昼食。
- 15:00〜16:30:歩いて、または水上タクシーで戻り、もう一度港のまわりを散策。
- 16:30〜17:30:帰りの船の前にコーヒーかドリンクを。
- 18:00:高速船で戻ります。ピレウス着は19:30。
🛡️ 実用的なヒント
- 歩きやすい靴 — 石畳、坂、階段があります。サンダルならソールのしっかりしたものを。
- 夏の暑さ:日差しをさえぎるもののない港の真昼は、体力を消耗します。帽子、日焼け止め、水を持って行きましょう。
- 現金とカード:ほとんどのレストランやお店ではカードが使えます。水上タクシーや小さな買い物のために、現金も用意しておきましょう。
- 最終の高速船:夏は、たいてい午後遅くか夕方早めに出ます。当日に必ず確認してください。乗り遅れると、帰りの手配が難しく、費用もかかります。
- 高速船は予約を:夏と週末は、当日のチケットが売り切れることがよくあります。
- 風:荒天の日は、高速船が欠航になることがあります。予定には余裕を持たせましょう。
🎯 イドラ島と他の選択肢の比較
- イドラ島とエギナ島:イドラ島は遠く、所要時間は40分ではなく約90分で、料金も高めです。エギナ島はより早く行け、アフェア神殿があります。車のない港と石造りの邸宅を見たいなら、イドラ島が向いています。エギナ島ガイドもご覧ください。
- イドラ島とポロス島:イドラ島のほうが歴史的な雰囲気が強く、往来は少なめです。ポロス島はペロポネソス半島に近く、のんびりしていることが多いです。
- イドラ島と3島クルーズ:クルーズで過ごせるイドラ島での時間は約2時間です。自分で行けば6時間以上過ごせますが、チケットと時間配分は自分で手配する必要があります。3島クルーズのガイドもご覧ください。
- イドラ島とスペツェス島:スペツェス島は大きく、砂浜が多く、アテネからフェリーで約2〜2.5時間です。日帰りならイドラ島のほうがコンパクトです。
Angel Athens(Ioulianou 50)からの行き方
Ioulianou 50からヴィクトリア駅まで徒歩3分。1号線に乗れば、ピレウスまで直通で約30分です。駅からE8またはE9ゲートまでは、船によって徒歩8〜12分見てください。港までは合計で約40〜45分、さらに出航前に30分ほど余裕を見ておきましょう。
🎯 よくある質問
いちばんいい月は?
5月、6月、9月、10月上旬です。泳げるくらい暖かく、8月より人も少なめです。11月〜2月は島が静かですが、閉まるタベルナやお店がいくつかあります。
家族連れでも大丈夫?
はい。ボート、海水浴、散歩が好きなお子さんには特におすすめです。車がないのは助かりますが、平らな港沿いを離れると石畳の路地が多く、ベビーカーは難しくなります。
車椅子での移動は?
難しいです。イドラ島には石畳の路地、坂、たくさんの階段があります。港沿いがいちばん移動しやすいエリアですが、奥の道は車椅子には快適ではありません。
日帰りと宿泊、どちらがいい?
早い船で行って遅く戻れば、日帰りでも楽しめます。泊まれば、日帰りの人が去ったあとの島の落ち着いた姿に出会えます。客室は、時期によって1泊およそ€100〜€300です。
スーツケースは持って行ける?
はい。ホテルでは、港から荷役動物による荷物の運搬を手配してくれるのが一般的です。自分で歩くことになるので、小さなデイバッグは手元に持っておきましょう。
スリや治安は?
イドラ島は穏やかな行き先とされています。港や船の上では、基本を忘れずに。バッグは閉じ、チケットと財布は身につけておきましょう。
— キャシー